iαppliの開発


  1. 開発環境の構築
  2. ユーザズ・マニュアルを読んでみる
  3. プロジェクト
  4. プロジェクトを作ってみる
  5. プロジェクトを作ってみる(part 2)
  6. 実機へのダウンロード
  7. さらに本格的なiαppli開発を目指して

開発環境の構築

DoJaとはなにか?

DoJaは、NTT DoCoMoが無料で提供するiαppi開発のための、 ライブラリ、i-mode端末のエミュレータ、統合開発環境など がセットになったツールキットである。

DoJaにはいくつかのバージョンがあって、バージョンごとに 対応する携帯端末の機種が異なっている。 対応表 を見てどのバージョンのDoJaにターゲットとなる機種が対応しているか 確認しよう。 僕の携帯N504iSにはDoJa2.0が対応しているので、以下ではDoJa2.0に ついて記述していく。

DoJaのダウンロードとインストール

DoJa2.0のダウンロードページ から iαppli Development Kit Ver.1.03(日本語版) (emu504_1.03_021217.zip[2.91MB]) をダウンロード。 適当なディレクトリに展開するとemu504_1.03_021217というディレクトリが できる。その下のdisk1というディレクトリにSETUP.exeというインストーラが あるので、それをダブルクリックして、インストール開始。全ての質問に [次へ]で進んでインストール完了。DoJa2.0は C:\iDKというディレクトリに インストールされる。

ユーザズ・マニュアルを読んでみる

ディレクトリemu504_1.03_021217の下に =ユーザーズマニュアル(docs\emu504_1.03_userguide021217.pdf) があるのでそれを読んでみる。

絵文字(外字)のインストール

それによると絵文字(外字)を別途インストールする 必要があるようなので、C:\iDK\gaiji\ChangeEUCD.exe

iαppliToolの起動

[スタート]->[プログラム]->[iαppli Development Kit]->iαppliToolで 起動。

ネットワークの設定

エミュレータが通信する際のhttpプロキシ・サーバの設定だが、 ネットワーク・プログラミングはまだ先なのでスキップする。

端末の設定

エミュレートする端末を3種類の中から選択できる。 device1 は古典的折畳めないな端末, device2 は折畳める端末、 devide3 は折畳めてイメージ・ディスプレイが付きのもの。

エミュレーション端末の操作方法

これはほも自明である。実際にアプリを作ってから参照すればよかろう。

コンパイラの設定

iαppliToolの[その他]メニューで[sun.tools.javac.Mainを使用する]を チェックする。これで、コンパイラにjavacを使用してくれるそうだ。

プロジェクト

プロジェクトとはなにか?

一つのGUIなアプリケーションの開発のためには、 javaソースファイルだけでなく、画像データなどの 様々なリソースが関係してくる。これらのファイルを 一括して管理する単位がプロジェクトである。

プロジェクトの読みこみ

iαppliToolの[プロジェクト]メニューで[プロジェクトの読み込み]を 選択する。サンプルプロジェクトとして、tetrisがDoDaの中に入っている ので、このtetrisを選択して読み込む。

プロジェクトのビルド

iαppliToolの[ビルド]ボタンを押すと、{コンパイル、リンク、jarファイルの 作成、jamファイルの作成}まとめてやってくれる。

sun.tools.javac.Mainは推奨されません。という警告がでる。 チェックを外してもう一度ビルドすると、今度は警告はでない。 javacは推奨されなかったのか...。

エミュレーション

iαppliToolの[起動]ボタンを押すと、いまビルドされたiαappliである tetrisが起動する。

プロジェクトを作ってみる

新規プロジェクト

iαppliToolの[プロジェクトの新規作成]ボタンを押して プロジェクト名を入力。ここでは、Helloiappli というプロジェクト名 にしてみる。このプロジェクトに対して3つのディレクトリが作成される。

ADF設定

iαppliToolの[ADF設定]ボタンを押す。 いくつかの必須項目を記入。

Javaソースファイルの作成

適当なテキスト・エディタで以下のようなプログラムを書いて、 Helloiappli.javaという名前で保存。
import com.nttdocomo.ui.*;

public class Helloiappli extends IApplication {

    public void start() {
	System.out.println("Hello World!\n");
    }
}
    

ビルド・アンド・起動

プロジェクトtetrisでやったように。ビルドと実行を 行う。 しかし、Hello World! の文字列は携帯端末にではまくて、 iαppliToolのメインウィンドウの方に表示されてしまった。 これは、正しい実行結果なのかどうか良く分からない。

プロジェクトを作ってみる(part 2)

はじめに

前回のHello Worldは、どうやら正しい動作のようだ。 しかし、携帯のエミュレータにHello World!が表示されないことには 納得が行かない。 JavaでHello World iαppli編 にそのやりかたが掲載されているので、それを見ながら再度チャレンジしてみる ことにした。
  1. 新規プロジェクトの作成
  2. ADFの設定
  3. Javaソースコードの保存
  4. ビルド
  5. 起動
という順番が正しいようである。 前回と同じものについては省略する。

ソースコード

以下のコードを C:\iDK\apps\HelloWorldIAppli.javaとして保存。
import com.nttdocomo.ui.*; 

class HelloWorldCanvas extends Canvas {
  public void paint(Graphics g) {
    g.drawString("Hello World",5,20);
  }
} 
public class HelloWorldIAppli extends IApplication {
  public void start() {
    Display.setCurrent(new HelloWorldCanvas());
  }
}
      

ビルド・アンド・起動

見事に携帯エミュレータにHello Worldが表示された。めでたしめでたし。

実機へのダウンロード

jar,jamファイル

HelloWorldIAppli.jar,HelloWorldIAppli.jam を、Webサーバが動いているマシンの適当なディレクトリにftpなどを 用いて転送する。

HTML

以下のような内容のファイルをHello.html(任意)という名前で保存して jarファイル、jamファイルと同じディレクトリに置いておく。 (実際はそうする必要はない。)
<html>
<body>
<object declare id="HelloWorldIAppli" 
data="http://coconut.sys.eng.shizuoka.ac.jp/fe/HelloWorldIAppli.jam" 
type="application/x-jam">
</object>
To download HelloWorldIAppli click <a ijam="#HelloWorldIAppli">here</a>.
</body>
</html>

実機へのインストール・アンド・起動

携帯から http://coconut.sys.eng.shizuoka.ac.jp/fe/Hello.html を開いて、インストール。そして、起動。 携帯のディスプレイにHelloWorldの文字が表示された! 素晴らしい。

さらに本格的なiαppli開発を目指して

NTT DoCoMoの iアプリコンテンツの作成について のDoJa2.xプロファイル APIリファレンス(iアプリ基本API編)と APIリファレンス(iアプリオプション・拡張API編) を見ればよい。
Kazutoshi Ando
Last modified: Thu Apr 15 21:11:09 JST 2004